11/18/2014

クラック

 1930~1960年代くらいの車両を中心に修理をされている同業者さまはどう感じているのでしょうか??? 最近、クランクケースにクラックが・・・の事例が増えたような気がしませんか?
 一昔前は「んん~~・・」と頭を抱えたくなるようなコンディションの車両には多かったもんですが、最近は見た目からも過去に悪い修理や乗り方をされていない明らかに良い車両にも致命的なクラックが見つかるケースがあるんです。

  これはその例とは違うのですが、クランクケースへクラックが入ってしまった個体です。

 普通に使っている分にはピストンスカートがぶつかる事は無く、この車両はリング粉砕で叩かれた痕跡もありません。

 という事は、フレームのクラック・歪み、シリンダーデッキ面の歪み、シリンダーベース面の歪みなどなど考えられます。
  先日の48ケースのようなオーバートルクによるクラックなどはクラックだけを溶接すれば解決しますが、こういった箇所や、タイミングホール周辺などは溶接以前に、まず考えられる原因を見つけなくてはならないので大変です。
 それも結局推測の域を出ないので大なり小なりの不安が付きまといます・・・
この個体はさらに、レースにもバシッとクラックが走っています。
 幸い修理可能な範囲なので良かったですが、このクラックを引き起こすメカニズムを自分なりに勉強して、自分がOHしたエンジンにクラックが入ってしまわないように、今まで以上に対策していかなくてはいけませんね。

 個体が減り続けていくのは当然ですが、それに加えて異常に高騰している車両とパーツの価格・・・修理・予防両面でクラックとの戦いは永遠に続きそうです・・

 日々精進いたします。


                         お疲れさまでした。


                          

11/17/2014

いよっしゃ!!

 トラブルを引き起こしている原因を見つけて、それを修理するのが仕事なのですが、いまひとつ改善しきれない事がいくつかあります。

 そのうちの一つが最近克服できてものすごく嬉しいです。 自慢したいだけで、何がどうなったかは詳しく書かないですけど、リンカートの修理の引き出しがまた一つ増えました。
 現在はリンカートキャブレター単体でのオーバーホールはほとんどお断りしているので、宣伝になる訳でもなく、完全に、ただただ自慢なのです。

 何かの情報に頼らず、自分の頭で考えて考えて出た考えに基づき、トライした事が明確に良い結果となって現れた時のあの感動を味わった事のある同業者さんなら分かってもらえると思うんですが・・・

 本日の作業です。

  ハンドルバー交換で入庫の48Gから始めます。
 手間の掛かるインナースロットルハンドルではありますが、そうは言ってもね~~今日一日あれば楽勝っしょ♪とこの時点では甘く見てました・・・
  お持ち込みのHT3ハンドルバー周り、この写真でも分かるくらいの曲がり具合です。
  まずは現状のハンドル周りを分解していきます。

 今日は開店の10:00から練習のお約束があったので。
  現在慣らし中の52FL、オーナーさんとお子様と一緒に練習へ。
 EVOスポーツからのお乗り換えで初めてづくしの事だらけでだいぶ苦戦されていましたが、頑張った甲斐あって最後の方は良い感じになっていました。
  作業へ戻ります。
 ステムヘッドへのグリスアップはチャンスを逃さずこの機会に必ずやっておきましょう。
  トップツリーのマッチングなども確認しておきたいのでまずは仮組みします。

 OKそうなので分解してハンドルバーを修理していきます。
  中で切断されていたコントロールコイルが全く取れず、いくつも工具を壊したり、作ったりしながらようやく取れたんですが、スッカリ夜になっちゃいました。
  そうしたらできるだけ曲がりを修正します。
  真円も出ていなかったり、バリも酷く、新しいコイルが入らないのでここも修正します。
  車体の感じから綿のコイルを付けてあげたいのですが、このエンドが入りません。
  追加工して対応します。
  だって右のコイルではイマイチですもんね~~
  コイルを仮にセットしたハンドルバーを車体へ組み付けて、コイルの長さを測って、もう一度分解してカットしておきます。
  カラッポだったインナースロットル・スパークのセットアップをしていきます。
 各年式3タイプ、常時数セット在庫しているので安心です。
組み付け状態にして何度も作動させて、色んなスピードで意地悪にチェックして、OKになったら完了です。
 この手のビンテージパーツは安い物を買うと、結局状態の良い物を買ったのと変わらないほどお金が掛かってしまう事が多いので注意してくださいね、日本は人件費が高いので・・・

 明日は配線に入ります。


 本日の作業はこの辺で。




                            お疲れさまでした。

11/14/2014

おたから

 本格的になくなって来たと言われているビンテージパーツたちですが、いよいよ残り僅かなんでしょうか??
 石油と同じく、そこまでの危機感はないというのが正直なトコロではありますが、ナックルヘッドの現状を見ると、もしかしたら・・・って気にもなります。

  お客さまお持ち込みで取り付け依頼の豪華なパーツ
  こちらは別のお客さま。
こちらも(ハンドル)また別のお客さま。
 RUMBLEでさえ、これだけ凄いパーツが集まる昨今なので、そりゃあ無くなりますわな~~という感じですが、改めてアメリカとハーレーはスゴイなぁ・・と感心してしまいます。

 時計を見たらマズイ時間なので続きは次回に・・・





  本日の作業です。

  48FLミッション続き。
 ラッピングに備えてメンドラギヤ計測。
  ローラー計測。
  入れ替えたNEWレースのラッピングしろを計測。
  スタットが無いとラッピングが困難なのでスタットを修正して、セットします。
  そうしたらグリグリ開始~~
  ラッピングが終わったらサイドプレイ調整。
  スタータークラッチギヤブッシュを入れ替えます。
  メインシャフト再使用の場合、ここは入念に計測。
  NEWブッシュ計測して研磨しろを決めて。
  せっかく入れ替えたNEWブッシュが焼き付いては悲しすぎるので、オイル呼び込み追加工したら完了です。
  ミッションケース全ねじ山修正したら徹底洗浄して脱脂します。
  パーツクリーナー+エアブローでキンキンにちべたいので人肌+αまで温めてからスタット部へオイルリーク対策をして置いておきます。
  メインシャフトグループをセットアップ。
 3rdギヤのサイドプレイもしっかりと。
  ハイ、ここまで行けました。
  トップカバーグループへ移ります。
  シフトレバーブッシュを入れ替えます。
 トップカバー温めたり、冷ましたりまた温めたりの間に他を進めておきます。
  シフタードラムカムも計測。
 かなり歪んでいるので、割れないように注意しながら修正しておきます。
 レバーの穴がこんなにデッカク・・・ これだと、タンクのゲート内できちっと1~4速までシフトできなかったりするので一度、穴を埋めて、正規のサイズに開けなおしておきます。
  シフターフォーク、両方曲がっているので交換します。
  ここまで錆びていなくても、このボールに虫食いがあると、シフトが渋くなってしまうので迷わず交換しましょう。
  シフターフォークのサイドプレイ合わせ。
完成させて車体へ載せる目標だったので悔しいですが、本日は時間切れ・・・

 明日完成させて載せます。







                             お疲れさまでした。

11/13/2014

良い一日

 学生時代の同級生とか、若いころいっしょにバカやってたような仲間とこの年齢になって仕事のつながりでバッタリ会うとなぜだかものすごく嬉しいもんです。

 Tシャツでお世話になっているトモくんの時もそうだったのですが、今日はそれ以上に嬉しい驚きでした。

  復刊したCal Magazineの撮影に協力させてもらったんですが、その時にビックリの再開があって、嬉しいやら楽しいやらで・・・
  さらにロードスターにもテンション上がって思わず隠し撮り。

 みなさんお疲れさまでした。 おかげで楽しかったです。








 そんな中、本日の作業です。

  48FL、FRフェンダーが終わって、仮組みも終わり、ガスタンクも全ての作業が済んだのであとはペイントのみとなったので、シャシーを進めていきます。
  このレバー穴が広がってしまうとペダルの作動幅に影響してブレーキタッチも悪くなるので、一度埋めて穴を開けなおします。
  痩せてしまっているシャフト側も肉盛・修正。
  カチッとなったので車体へ組み付け。
  続いてロッカークラッチ。
 本当はここへグリスニップルが付くように追加工したいのですが、オリジナル志向の方はそういった加工はNGなのでやりません。
  なので、しっかりブッシュを入れ替えて仕上げておきます。
  続いてミッションOHの準備を。
 まずはマウントプレートのアライメント確認から。
 フレームクラックやミッションケースクラックの危険を少しでも無くしておくためです。
  数か所クラックが入っているので、旧溶接ビードを完全に除去してから再溶接しておきます。
  ケースも載せて五か所がしっかり座っていれば合格なのでOHに入れます。
  キックカバー側の面もチェック。
  ちゃんと48で揃っている貴重な個体なのでしっかりOHしていきます!!
  メンドラレース・カウンターブッシュチェックのために温めます。
  その間に各シャフトの曲がり・段減りチェックしたらスプライン部・リテーニングリング部・KEY溝周辺などなどしっかりバリ取りしておきます。

 正確なクリアランスのブッシュが製作できるようにするだけでなく、良いこと沢山なので。
  NEWハブナットとのマッチングも忘れずに。
  純正3rdギヤ、ギヤ部・ドッグ部とも良好なのでブッシュを入れ替えて再使用します。
  計測。
  計測。
  でもってブッシュ内径を仕上げてバッチリ。
  抜いて冷ましたミッションケースとメンドラレース。
  計測。
  計測。
 
  NEWレース計測したらケース側を削って圧入します。
  温めたり冷ましたりの間にカウンターグループを進めて今日の作業はオシマイです~~
今日いただいた凄そうな焼酎で今夜は魔界へ誘われます。










                           お疲れさまでした。