11/30/2016

AVCC

 RUMBLEへ遊びに来てくれたお客さまと話していて、昔AVCCに参戦していたんですよと言うとびっくりされる事がけっこうあります。

私としては逆に驚いてしまうのですが、考えてみれば随分昔の事なので当然なのかもしれません。
 わが家のチビたちに言ってもあまり信用していない感じ・・
 まだなんとか体が動くうちにもう一回くらい参戦していいとこ見せておこうかな・・なんて気もしているんですがどうですかね~~








  さて作業の方は組み上がったSHOVELエンジンを納品したので39ELを。  順調に距離も重ねて、あとは納車の日まで乗るだけの状態になったのでいくつか頂いた残りの追加リクエスト作業を全てやりました。
 気むずかしいと言われているM5ですがセッティングもバッチリで、前後の焼けもきれいに揃って、エンジン掛けたて~温まった状態でのコンディションの変化もまったく気にならず絶好調です。
  こちらは新潟県の業者さまからの39UL、シリンダーがボーリングから帰って来たので計測していきます。









全てのリングをこんな感じでチェックです。










もちろんギャップも。
 必要な場合は加工・調整します。









  で、面取りします。
バルブトレインもシートカット・バルブ擦り合わせ・ガイド内径仕上げまで終わったら最終洗浄します。









油切りしている間にパーツを検品して組み立て準備。










リプロで組まれているので、各パーツのマッチングも確認しながらセット長など計測。

  セット圧合わせ。









おおっと、そうそう、こんなところもこの時点で確認・修正しておかないと後で泣きを見るので忘れずに。

 新品といえどもリプレイス品は気を使って組みましょう。

  依頼主さまからガスケットは支給されていますがシリンダーベースガスケットとヘッドガスケットはRUMBLEで用意させていただきます。
 ヘッドはS&S製が良いと思います。 ただのカッパーに見えますが、メーカー出荷時に熱を入れてあってよく馴染むようになっているので私は気に入っています(高価ですケド・・)





あとはキャブレターとマグネトーというところまで行けました。











                   お疲れさまでした。



























11/27/2016

ぞくぞく

 レーシングパーツという物はどうしてこんなに魅力的なんでしょう・・・
 当然その希少性に惹かれるところもあるとは思いますが、たった一つの目的のためだけに生産性などは無視して手が入れられている物だけが持つこの何とも言えない美しさ・・

そうです、これもそのレーシングパーツのひとつMR-3、しかも超希少なアルミボディーにブルブルゾクゾクしながらオーバーホールしていきます。
 ノーマルのブラスに比べてアルミというだけで軽い事は想像できますが、アーリーパンヘッドのアルミタペットガイドと材質が似ている印象を受けます。 一度でも触った方はお分かりだと思いますが、あのタペットガイドって見た目の質量より軽く感じますよね?
どんなにすごいパーツでもやることは同じです。
 まずは全バラくんです。

 ベンチュリも見慣れたボムサイトではなく、あれよりもさらに手の込んだ作りの物が入っています(初めて見ました)
 美しい・・・・
洗浄前にスロットルシャフトブッシュを入れ替え・仕上げ
 各ねじ山点検・修正
キレイキレイになりました。
 各面も研磨して組み立てて行くのですが、欠品が多いです。
新品のドレンプラグ(フロートレバーピンも)はマイナスの溝の幅が細すぎてサイズに見合った工具が使えません。
薄く削った工具でどうにかトルクが掛けられそうなくらいに噛むのですが、できれば左の正規の工具でしっかり締め込みたいです。
という事でマイナス溝を広げて正規の工具で締め込めるように修正します。
 
ガスバルブシートが入る部分がリコイル修理されています。 これでは新しいシートが入らないのでこちらもしっかり修正して対応します。
 大事ですよ~~~
実油面と合わせて各プラグからガソリンが漏れていないかもチェックチェックです。
これ!MR系とM-53系だけの特徴的な部分ですね。 ここでスロットル1/8開け付近の燃調をいじれるので例えばこのキャブレターをビックツインなど他車種へ流用するときなどには便利なのですが、見た目だけで74Bなどにこの加工をしてしまうと後が大変ですのでよく考えて追加工しましょうね。
いつまでも手元に置いておきたいところですが、作業完了したので発送しておきました。









                       お疲れさまでした。

11/23/2016

ありがとうございました

 先日AVCCの20周年記念の集まりにおよばれされて参加させていただきました。
 まさか呼ばれるなんて思ってもいなかったのでびっくりでしたが嬉しかったです。

 懐かしい方々と久しぶりに話せて本当に楽しかったです。

 次回はもっとゆっくり参加しますのでまた誘ってください。



さて作業報告です。
 業者さまからのSHOVEL、トップエンドを進めて行きます。
  クラックなどのチェックとガタガタのバルブガイドを抜くためにカーボンをキレイに落とします。
  はいキレイになりました。
  交換するクランクケースが届きました。

  早速レフト・ライトともカタカタチェック。

 今度は良好でひと安心。ストローカークランクが組まれていた痕跡はありますが、コンディションは良いと思います。
  バルブガイドを抜き取って、状態が悪いヘッド側のガイド穴を真円修正。
  ヘッドを温めたり冷ましたりの間にクランクケース各部チェック+面修正を。
  ここにシリアルが打たれている年式のケースはシリンダーベース側がこの打刻のせいで盛り上がってしまっている物が殆どで、このケースもそうだったので修正しました。
  インローのはめ合いも今ひとつなので修正してピシッとはまるようにして、このあたりを改善してからラッピングに入ります。
  バルブガイドも完成。
  ヘッドへ圧入して、締め上がったガイド内径を仕上げます。
  シートリングカットして
  バルブすり合わせ後ガイド内面をクロスハッチ仕上げしたら最終洗浄です。
  カムシャフトが入荷したので早速。
  カムブッシュの摩耗が許容値オーバーなので入れ替え・ライン仕上げ。
  ギヤバックラッシュ・サイドプレイ合わせが終わったら最後にクルクル確認して完了です。
  74シリンダー用のベーススタットへ入れ替えます。
  レフトサイドベアリングのディスタンス合わせ。
  クランク組み立て・芯出し。
  オイルポンプをアライメント調整しながら組み付け。
  ポンプのエア抜き+オイル循環確認。
  合格です。
  オーバーサイズタペットでボーリングしたいのですが、なるべく現状で・・という事なのでローラー打ち替えで行きます。
 タペットスクリューはこのアーリースクリューではこのガイドへ使うとクラックの原因になってしまうのでスクリューは適合品へ交換します。
  ローラー粉砕一歩手前です・・危なかったですね~~

 こんな小さなパーツですがエンジンに致命的なダメージを与える事になるので本当に侮れません!!
  ピストンピンブッシュとシリンダーデッキ面の水平確認。
  ロッカーグループも。
  ヘッドも組んで。
完成~~っと。

 これで納品できます。








                     お疲れさまでした。