今日は昨日の続きから。
見るかぎり新しそうに見える、付いていたクラッチハブですが、半分以上のスタットがガタガタで、リプロ品のため交換することにして、クラッチバスケットとのガタを取って、リテーナーもセットしていざ組み付けるとどうにもしっくり来ません・・・
この状態だとクルンクルンなのに、ハブナットを締め込むと渋くなってしまいます・・・
おまけにハブナットを緩めると、プーラーを使わなくてもボロッと取れてしまいます・・・
これで昨日一日悩んでたんですが、まさか?? と思ったところがビンゴでした。
付いていたハブナットのねじ山がぐちゃぐちゃになっていて交換したのを思い出し、ピ~~ンときたのです。
メインシャフトに施されているこの表面処理によってだいぶ寸法が大きくなってしまっていました。
古いクラッチハブを確認したらやっぱり、キチンとここの穴が拡大されていました。 しかもその加工の際に一度全てのスタットを抜いたようです。 さすが随分と手が込んでいます。
受け取り方によっては批判っぽいですが、そんな気は全くありません。 ただ、今回のこの作業は色んな意味で本当に勉強になりました。 うまく伝わらなそうなので全部は書かないですケド・・
原因さえわかればあとは修正修正で組み付けるのみ。
って訳でメデタク完了でテストラン→かなり改善されました!!
今日はこの間に嬉しい来客もあったりでスッカリ夕方に・・・
予定していたよりもだいぶ時間が掛かってしまったので急いで次の作業です。
一般のお客さまからご依頼のM-74Bをオーバーホールしていきます。
明らかにリプロ品のスロットルディスクが・・・
外して計測してみたら純正より1/10mm以上小さいので、全閉時のディスク位置がスロットのこんな所へ来てしまっています。
しかもアングルもデタラメで、交換決定です。
3か所のドリルプラグもダメダメです。
これではダメですね。
正規の形状の物を付けて、ドリルプラグとしての役目を果たしてもらいましょう。
各部チェックしながら全バラくんです。
こりゃあ久々に大変そうです。 ひとまず洗浄して来ます~
キレイになりました。
目で分かるほど取り付け面が歪んでいたので面は修正しました。 ねじ山もおかしなサイズのボルトが使われていたのか、だいぶ怪しいので修正しておきます。
出来るかぎりボーリングは避けたいのですが、このキズはチョット酷すぎですね・・・
おまけに内径も歪みが酷く、縦横で2/10mm以上の差があるのでボーリングするほか無さそうです。
車両に取り付けられていたキャブレターのようですが、多分調子悪かったんだろうなぁ~・・
ボーリングの治具を付けようとしたらねじ山がダメだったのでリコイルします。
ボーリング完了です。
上部にまだ刃が当たっていない箇所があるほど歪んでいた事が分かります。 ですが、シリンダーのボーリングとは違って完全にキズを取りきって真円を出すよりも、拡大しろを最小値にとどめる方が重要なのでここまでにしておきます。
あんまり書いたことが無いですが、ここへの注油もしつこく、しっかりやっています。
アイドルニードルも修正されている上に、虫食いが酷いのでこちらも交換します。
なんとか完成で本日の作業はオシマイです~~
お疲れ様でした。