12/29/2023

あせらず

 いよいよ残りの時間も少なくなってきて大掃除やらもしないといけないのでお仕事できるのは実質今日までな気がしますが、焦ってもロクな事になりませんし、どちらにしても年内はもう運送会社さんも荷物を受け付けてくれないと思うので落ち着いて行きますかね~~


 ひとまずマグを全バラくん
 なにげに欠品がちらほら・・






 半分くらいのところまで水が溜まってしまっていた痕跡アリですね~~






 錆と水とオイルは大敵なのでよっく洗浄して、錆びもきっちり落としておきます。
 





 ベアリングなど全ての消耗品を交換して組み立てたマグを回転させてスプリング間でパリパリ火が飛ぶようにしばらくの間回転させます。
 磁力も回復してきて火の飛びに元気が出てきたら初めは火が飛ばなかったところまで回転を落としても火が飛ぶようになるまでまたしばらく回しておきます。


 そうしたら組み付け状態でプラグから火が飛ぶか確認して。







 続いてベース行きます。
 いろいろ欠品があるのでその辺を。






 モーリスは必要ないんですが、HUNTなのでスペーサーが必要です。
 HUNTから純正品がリリースされていますが、これだとシールが入れられないので製作していきます。




 サクサクっと削り出して~~







 ようやくここまで~~~
 来年早々に発送いたします。

12/27/2023

あだると

 いつもドロ遊びしに行ってる河川敷、土日は賑わっているようですが私はもっぱら平日の朝派なもので快適に遊べるんですけど去年は走り納めで28日に行ったら混みこみで走れたもんじゃなかったので今年は25日の朝に行ったんですが大賑わいで・・・

 まだ正月休みには早い25日の月曜日だってのに世の中の人たちはそんなにお休みたくさんもらえるんですか??

 しかしオフロードを楽しむ人が増えて盛り上がるってことは良いことなので文句はないんですけど、それにしても平日の朝だってのに私を含めていいオッサンばっかりだったのが少しばかり気になるトコロです。

 熱心な父ちゃんに連れられて選手権出てるようなくっそ速いキッズはたまに見かけるものの、20~30代くらいの人はまぁ見かけませんからね~~

 この日も10人くらいいましたが、全員私世代か、なんだったら歳上の方もといった感じのアダルトかげんで・・・

 車種問わず、若者が移動の手段としてではなくオートバイという乗り物にもっと興味を持ってくれればな~と願うばかりです。


 今日も行きたくてウズウズしてましたが25日で納めと決めて残りはお仕事集中です!!
 ふい~~っとヘッドできあがり💛





 でもってシリンダーを・・・おっとすんなりシリンダーが入らずクランキングも重たいです。
 このエンジンはある程度まで分解されて送られてきたので組むまで気付けませんでした。
 再度分解して追加工で問題改善→再度洗浄して組み直して解決です♪


 普通であればヘッドを載せて~~となるわけですが、そう甘くないんです。
 前に書いたとうり、このエンジンのクランクは左右ともピニオンサイド用のフライホイールで組まれているため、タイミングマークが誰の手で書かれたのか分からないので信用ならないんです。 なのでこのようにまずはフロント圧縮上死点を正確に出します。


 でもってこんな具合に全円分度器をTDCの位置へセット。







 ☝の位置から35°手前がタイミングマークの位置となるのでそこへ戻してフライホイールをチェック→少しずれていますが、想像していたよりも正確な位置にマーキングしてありました。




 まだ組めません!!
 ラージフィンヘッドへマグの組み合わせなのでまずは仮組み状態でマグが脱着できるかチェックしてからです。





 なるべくついていたパーツは再使用してあげたいのですが、アルミの社外プッシュロッドがよくあるトラブルで使えません💧💧💧





 こうなってしまうとプッシュロッド自体だけでなく、相手側のロッカーも痛めてしまうので要注意です。






 ようやくここまで組めていよいよあとひと息です。







 ラストにマグをOHしていきます~~
 明日には完成させてお正月は安心しておもちが食べられるといいんですが・・・




12/26/2023

はやめに

 去年もそうしましたが今年も同じく年末年始のスケジュールをお知らせするのは控えさせていただきます。

 非常に残念なことですが防犯上こうするのが良いと判断してのことなのでご理解ください。

 最終日にご挨拶をしてしまうと今日で最終日~とバレバレなので少し早いですが・・

 2023年もこうして締めくくれるのは皆さまのおかげだと思っております、本当にありがとうございました。

 2024年も変わらずよろしくお願いいたします。


 ヘッドは洗浄しておいたのでこれまた問題山積みのロッカーを。






 純正なのが救いではありますが、年式がバラバラなので上下ホルダーともにオイラー加工がされていないので追加工で揃えておきます。





 これでオイラー加工は全ておしまいです。







 4個すべてガタガタなのでホルダーを面研磨して内径を小さくしたうえで適正な内径にボーリングしていきます。






 パッと見、同年式に見えますが、左はド初期なのでロッカーナットを締め込む際に工具が入りません。 メーカーもすぐに対応している部分なので追加工します。





 これで大丈夫ですね。







 バルブスプリングのセット長を計測。
 バルブKEYは交換、ロワカラーは修正不能の加工がされてしまっていたのでこれも交換しました。





 スプリング自由長・セット圧を計測して現在ヘッド組んでます。
 あと数日ではありますが、まだまだお休みではありません~~


12/24/2023

がんばって~~

 お子さまがまだ小さいお父さんは今夜は大変ですね~~

 サンタさんになれるのなんて過ぎてから振り返ってみればたったの数年ですから目いっぱい楽しんでくださいませ💛

 そらそうと、今は小学生でもスマホ持つのが当たり前なんですよね?たぶん・・・て~ことはサンタの正体なんて早い段階であっさりバレてしまうんでは??なんていらん心配もしてしまったりします・・・


 すでにボーリングは完了しているシリンダーを。





 計測計測。





 全てのリングを一周はわせてリング溝とリング自体の曲がりのチェック。




 リングギャップを計測。

 狭すぎる場合は修正して、広すぎる場合はリングを交換します。

 終わったらリングの面取りをして洗浄。 シリンダーもトルクプレートを解除してしっかり洗浄しておきます。


 さて続いてヘッドへ。

 バルブガイドまでは終わらせてあるのでシートリングを製作・圧入・カットを。

 INバルブはSTDサイズへ戻しました。



 そうしたらバルブすり合わせ+ガイド内径クロスハッチ仕上げ。





 続いてロッカースタッドのロックタイトを除去してナット側のねじ山を全て修正します。





 パンカバースクリュー部も全てチェック。





 でもってヘッド面研磨までめでたく完了したのでこれから徹底洗浄してきます~~


 

12/22/2023

また

 今年初めて水道が凍って出ないくらいの冷え込みではあるものの、雪が降るでもなく日中は穏やかな陽気なので毎度ながら実感が湧かないのですが、各地大雪と寒波でおおごとになってしまっていますね。

 ここ数年、日本中で大変なことになっていても関東地方だけ・・・みたいなことが多くてなんだか申しわけないような、なんともいえない気持ちになってしまいます。

 関東地方なんて一晩で数センチの降雪で交通機関などがマヒしてしまって笑われていますが、慣れていようがいまいが、キャパを超えた雪が降ってしまったときのあの状況は分かっているつもりなので、なんとかほどほどで通り過ぎて欲しいと思います。


 作業場へ来て作業できるのをありがたいと思わないといけないですよね。
 芯出しの完了したクランクをケースへ組み込んでサイドプレイの調整をしていきます。




 スラストワッシャーの厚みが選定できたら本組みして確認のため再度計測してOKです。






 オイルポンプカバーのリターンフィッテイングがつく部分のねじ山が不適合のフィッテイングがついていたことによって✖なので修理してから組み付けていきます。




 
 オイルポンプのドライブギヤをクルクルしながら規定トルクへ到達するまでアライメントを出しながら締め込んでいきます。
 54までのスプラインシャフト適合のハイボリュームポンプギヤも恐ろしいプライスになってしまったので今回は見送りました。


 もちろん内部のパーツは交換してしっかりリフレッシュしています。






 シリンダーデッキ面とコンロッドスモールエンドの水平もきっちり出しておきます。
 細かいことのように見えますが、これは結構大事な作業です。




 少しエンジンらしくなってきましたかね~~







 さてタペットです。
 再使用できたら良いな・・と思っていましたが、4箇所ともガタガタだったのでオーバーサイズタペットを用意してタペットガイド4箇所ともボーリングとなりました💧💧💧




 完了です。







 ガスケットも馴染んできたトコロでオイルを流してクランキングさせてポンプのエア抜きをしながら循環チェックします。






 来ました来ましたブチュ~~っとビックエンドまで。







 タペットガイドを組み付けてまた一歩エンジンらしくなりましたかね~~




12/20/2023

おつかれした

 昨夜は忘年会でした。

 楽しい時間だったのでオーバードリンクぎみで今日が心配でしたがシャキッとお仕事しとります。

 次は新年会でよろしくお願いしまっす!!


 ようやくクランク作業へ入ります。
 これがなかなか手ごわそうな予感💧
 ピニオンサイドは年式適合のフライホイールですが、スプロケットサイドはSHOVELのピニオンサイドのフライホイールという組み合わせ・・・フライホイール側面には芯出しに苦労してブッ叩いた痕がいくつもという、これから組んでいくにあたって試練が待ち受けているとしか思えないコンディションなんす・・・
 本来この年式はスプロケットサイドに分厚いヘビーウエイトなフライホイールが組み合わされるのですが、軽快に回るエンジンを狙ってのオールドスクールな手法ですよね。
 オーナーさまはそのようなフィーリングを望んでいるわけではないのでオリジナルのクランクへ交換を当然視野に入れたのですが、いまや純正FLクランクなんて価格高騰に加えて数も激減しているので諦めて、トゥレットなどのリプロでもこれまたプライスが・・ということで、現状のクランクで進めます。


 まずはこの部分、スラスト調整を必要とするクランクケースに対してスラストワッシャーの回り止めのノックピンが付いておらず、当然いちばん柔らかいフライホイールがこのように削れていってしまいます。
 なので、ここへノックピンをセットします。



 各ナットへのロックタイトをコリコリと・・・







 無理やり締め込んでいくなんて事のないようにねじ山も修正。






 コンロッドビックエンドへ追加工をしてからサイドプレイ計測して打ち換えるフライホイールワッシャーの厚さを選定します。





 計測計測でローラーサイズを選定。







 グリグリ~~っとラッピング。







 パ~~ペキ💛







 ピストンピンブッシュも入れ替えします。







 仕上げまで完了です。







 少しでもはまりがおかしかったり、KEYの座りが悪かったりの違和感がある場合は必ずこの時点で根気よく改善してから進めていきます。





 オイルオリフィス内にこんな特大耳クソサイズの異物が潜んでいたりのトラップも仕掛けられていたりするのでくれぐれも洗浄は徹底的に。





 こういったクランクは焦って組まずに下ごしらえが非常に重要となります。
 片側1枚ずつこの状態で完璧に芯を出しておくとドツボのリスクが飛躍的に減らせます。




 もちろん両サイドとも。
 必要であればセンターのテーパー穴の修正をして芯を出しておきます。





 急がばなんてろで、ようやく組み立て・芯出しです。