2/10/2012

4速ミッションオーバーホール

何の世界においても、同業者から悪口しか言われない職人は、たとえどんなに結果を残していても私は尊敬できません。  多少はやっかみもあったり、目の上のなんてろにされて良くない表現をされたりはする事はあっても、私の周りにいる大好きな職人たちは皆、同業者から一目置かれていて、常に私もそんな職人になりたいと日々精進しています。

 この世界に飛び込んで18年・・・僅かながら同業者さまから信用されるようになってきたのか最近、業者さま(特に新規の)からの作業依頼が増えすぎて、正直対応しきれない状態になりつつあります。 直接お店へ足を運んで下さった一般ユーザーさまの作業がほとんど出来ない現状は良くないので、そろそろご新規の業者さまの作業はしばらくの間お断りさせて頂くかもしれません。  その時は、改めてご報告いたします、勝手ながらご理解下さい。

 6~7年前に、未熟な私の勘違いのせいでスタッフに外注作業を任せていた時期があり、その時は業者さまへ大変なご迷惑をお掛けしてしまった経験から、それ以降は現在に至るまで全て私が作業しているため、こなせる量も限界があるのです。


 長々言い訳してしまいましたが本日も作業して行きます。

 一般のお客さまからの4速ミッションをオーバーホールしていきます。
 車体は見ていませんが60年代のミッションですね、相当な過走行で、なかなかです。
 スタット穴、ドレンプラグ穴が凄い事に!! ここはリコイルではなくオーバーサイズで対応します。
 ここでS&Sオイルポンプ作業の72SHOVELさまが車両を取りに来てくれました。

 ありがとうございました。
 コンプリート製作のSHOVEL、ようやく作り物が完成したのでペイント、表面処理の作戦を練ってからHIDEくんに全バラにしてもらいます。
 トランスへ戻ります。
 メインドライブのラッピングをしたらサイドプレイを調整します。 独りよがりの計測オタクになってクリアランスを詰めすぎると焼き付きますよ~  オイルでフローティング状態になるように。
 ブッシングも仕上げて、高年式のオイルシールが使えるように追加工もしておきます。
 スターターギヤを交換して、キック抜けしてしまうコンディションだったクラッチギヤも交換してマッチングもチェックしておきます。
 メインシャフトグループ組み立てていきます。
 ロックタブ折り曲げの際にベアリングを痛めてしまわないように注意します。
 3rdギヤのサイドスラストを調整して。
 カウンターシャフトグループへ移ります。
 クラスターギヤ、入っていた物を使用する場合はバリを取っておかないとNEWブッシングを痛めてしまうので注意します。
 計測計測
 調整調整
 何度交換してもメータードライブギヤが数百キロでこんな壊れ方してしまう方は、材質のせいではありません。
 WLの樹脂ギヤでも数千キロはもちますから。
 理由はギヤ同士のマッチングが合っていないのです。
 この車両は11Tユニットに62UPギヤだったのでアウトでした・・・
 さてさて、ようやくここまで来ましたね~
 前期方のスローアウトにはポッチ付きのクラッチギヤを使いましょう。 でもって組む前にKEY溝へマーキングをして。
 規定トルクにて締め込んだらロックワッシャーを合わせて、折り曲げてから組み付ければ起こしやすく、ロックワッシャーも痛めません。
 トランスミッションのシャフトのように中空で表面処理をされている物は硬いのですが折れやすい(割れやすい?)のでトルク管理や衝撃などには注意しましょう。
 本日、頭がイカレそうなほど電話と来客がひっきりなしだったのでここまでしか行けませんでした・・

 また明日頑張ります。
 娘におみやげいただいちゃいました、 しんちゃんアリガトね~








                        お疲れ様でした。