どうゆう訳か最近「サイドバルブに乗りたい」とゆうお客さまが多いです。 どうしてでしょうか? 何かの雑誌で特集でもしたんですかね?
私自身が特別な思い入れを持っているためか、いつもあまり素直にお勧め出来ないのです。
当然ながら私は、その人に乗る資格があるかどうかなんて言える立場ではないのですが、ここ数年サイドバルブやナックルヘッドなどを新規に購入希望の方に対してはついつい構えてしまいます。(もちろん修理やオーバーホールはお受けしますが)
当店で購入に至らなかったとしても欲しい方はどこかのお店で手に入れるはずなので私がいくら断ったとしても意味の無い事なのはわかってはいるんですが・・・
どこのお店で購入するとしても調子良く、コンディションを維持して大事にたくさん可愛がって、できれば本当に一生乗り続けて欲しいです。
くしゃみ、鼻水に加えて「涙で前が見えません!」状態でさんざんな有り様ですが薬をたくさん飲んで作業に入ります。
ひととうりの下準備が終わっているパンヘッド腰下ASSY組み立てしていきます。
Duo-Glide以前のタイプなので各サイズのワッシャーを使ってサイドスラスト合わせをする必要があります。
あくまでも私のやり方です。 各メカニックさんによって様々なやりかたがあるはずなのでこれが正解とゆう訳ではありません。
任意のサイズ(2mmでスタートします)のワッシャーを片側に入れてセンター出ししていきます。
この時にワッシャーが製品誤差によりうまく入らない場合は調整してしっかり座るようにしましょう。
あらかじめコンロッドのセンターを出しておくと作業がしやすいです。
センターが出たら反対側にもワッシャーをいれてクランクケース組み立ててフライホイールASSYのサイドスラスト計測します。
これは専用工具を使っての計測例です。
ダイヤルゲージを使っても計測できます。
360度の中の最低4箇所で計測して締めあがらず、ヒッティングによるオイル切れを起こさないでオイルでフローティング状態になると思われるクリアランスに調整した後、スムースに回転する事をしつこいくらい入念にチェックします。 少しでも気になる箇所は何日かかろうが目を背けずに必ずこの時点で解決しておきます。
純正クランクケースにS&Sなどの社外フライホイールを入れる場合やその逆の組み合わせで組み立てる時はケース内部とフライホイールとの接触にも注意が必要です。 特にDuo以前のケースは出っ張りが大きいので干渉する事が多いです。
さて、いよいよ組み立てですが、ここまでの作業中にクランクに衝撃など与えてしまった場合は念のため芯を確認しておきましょう。
無事に組み立て完了ですがここでもクランク回転させて負荷・異音よ~くチェックします。
ピストンピンブッシングとケースの平行確認もお忘れなく。
ベアリングシールリング忘れずに取り付けしてからオイルポンプの組み付けに入ります。
使用するガスケット+KEYなどのマッチングもこの時点で点検・修正しておきます。
オイルポンプ組み付け後、規定トルクにて締め込んだ後でドライブギヤが負荷なく指一本でクルクルと回転するか確認します。
負荷や引っ掛かりがあるとその全てが小さなKEYにかかる事となるので重要です。
オイルポンプ終了したらギヤカバー内組み付けしていきます。
レアなカバーがついてますね~・・同じ純正の8本リブタイプと比べると美しさでは斜めのリブが入ったカバーが勝っていますがこちらのタイプは無骨でこれはこれでイカしてます。
組み付け完了後しつこく負荷・異音チェックします。
腰下ASSY、その他の細かいパーツを組み付け中にリターンフィッティングが怪しい事を発見。
右の純正フィッティングと比較して明らかに穴径の小さい物がついていました。 リターンにプレッシャーをかけても無意味なので純正に交換・・と思ったのですがNPTピッチのフィッティングが無理につけられていたのでこのフィッティングの穴径を拡大加工して取り付けました。
パンヘッド後期型のオイルポンプのアルミカバーはNPTネジではアルミが負けてしまうため、ここだけストレートのフィッティングがつくので気をつけましょう。
腰下ASSY組み立て完了したので、現在セッティング出ししているMATUさんハイドラを調整して今日の作業は終了です。
私は明日お休みを頂きますがお店は通常営業しています。
お疲れ様でした。
4/14/2010
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