1/31/2012

何ヘッドが一番多いのか??

お客さまからよく聞かれるこの質問ですが、特別何が多いというのは感じません。 でも不思議なもので現在パンヘッドの車両が6台、外注のエンジンが3機と、作業場内の8割を占めています。 少し前はアイアンだらけだったり、どういった訳なのか同じモデルばかりが集中して集まる変な法則みたいなものがあるみたいです。

 最近の作業予約(5月以降の着工予定)車両がナックルヘッドばかりで今から怖いのですが、ロッカーボックスからの異常なオイル漏れのケースがほとんどです。 中にはオイルの熱の上昇とリンクしてプレッシャーランプが消えにくくなるという車両もあってどれも手強そうな予感ですが、過去に経験している内容ばかりなので犯人摘発は時間が掛からなそうです。

 ハーレーは恐ろしい事に、手遅れ状態になってしまうまで何とかエンジン掛かって走れてしまうので、愛車からのサインを見ないフリせずに早めに対処してあげて下さい。

 今日も作業していきます。

 まずは56FLのバルブガイドを製作していきます。
 日の出前で旋盤が氷みたいに冷たいッス・・
 出来上がったバルブガイドをアツアツヘッドへ圧入したら外に出して冷ましておきます。

 いつの間にかお日様が出てますね~
 その間にシリンダーボーリングへ備えてトルクプレートを組み付けて、リクエストのピストンを用意してバリなどチェックしておきます。
 冷めたヘッドくんを持ってきて、使用するバルブのステム径に合わせてバルブガイド内径を仕上げていきましょう。
 4箇所とも仕上げたら突き出し値を計測してシートリングの製作・入れ替えが必要か、カットのみで良いのかを判断します。

 ここでいつものグリグリへ・・・
 スッキリ元気になって74XLを進めます。
 シリンダーデッキ面とピストンピンブッシュの水平を計測して修正しておきます。
 続いてオイルポンプを。
 昨年末からオイルポンプがらみのトラブルが4件ほど続いているので引き締めて慎重にリビルドしておきます。
 いつものように負荷無く回転するように芯出しもしっかりと行ったらカムカバーの前に入れておかなくてはならないオイルシールなどを付けておきます。
 ブリーザーバルブのタイミング、カムギヤのタイミングマーク合わせに気を付けて。
 カムカバー組み付けて異常が無いか確認したらオーバーサイズに加工したドレンプラグをそれぞれの箇所に付けておきます。
 各部アライメントに注意して、出来上がった腰下を車体へ組み付けていきます。

 74XLもだいぶ進んできましたね。

 本日の作業はこの辺で。



                            お疲れ様でした。

1/29/2012

50FL腰下完成

昨日中にクランクケース組み立てまで終わらせると決めて作業していたらバイクの音が・・・マジでか!? と思ったら嬉しい来客でした。 毎年Jet-Runでしか会わないグッチさん(でいいんだっけ?)ともう一人の方は本名しか知らないので書きませんがヒデモさんとこでフルカスタムされた2台は凄いインパクトでした。  乗ってる人たちも個性が強くて楽しい時間でした。

 ありがとうございました、今度は一緒に走りましょう。  あ、ヒデモさんも、お互い重度の人見知りっぽいですが、いつかゆっくりお話しできるといいですね。

 本日も作業していきます。

  昨日の続き、業者さまの50FLラストスパートです。
  ケース内でのクランクASSYサイドプレイ調整も終わらせてひと段落。
さて現在馴らし中の57XL、300km超えたあたりでなんとダイナモが壊れてしまいました・・・オーナーさまへ連絡したら「何個かダイナモ持ってるから」との事で待つ事に。
  どれも死んでいたので何とか3個一で復活させたのでHIDEくんに200km目標で走ってきてもらいます。

 寒いのにゴメン~~~
  50FLへ戻ります。
 オイルポンプの前にこのシールリングをお忘れなく。 よく削られているものを見かけますがそんなのはプロ失格です!!
  追加工をしておいた純正オイルポンプへハイボリュームレシオギヤを組み合わせて組み付けしていきます。
 50年式ではないレイトポンプですが、一番良くできているのでこのポンプをチョイスします。
  いつものとうりドライブギヤがストレスなくクルクルと回転するようになるまで何時間かかっても調整します。
  最後にピンブッシングがシリンダーデッキ面と水平になっていることを確認して
やった~~
 腰下完成で依頼主さまへお返しです。
  シリンダーのボーリングも合わせて依頼されていたので、ピストンチェック+リングギャップチェック・調整+面取りを終わらせて終了です。
  続いてこれまた業者さまからの56FL、ヘッドをオーバーホールしていきます。
 とてもキレイにしてくれてあるので作業がしやすいのです。 まずは酷く荒れてしまってるガイド穴を真円修正しておきます。
無事完了したので穴径・穴長を計測して制作するバルブガイドの寸法・形状を決めておきます。

 今日は日曜日という事もあって来客たくさんでした。 猪狩さん、ご紹介ありがとうございます。  おみやげもたくさんいただきました、みなさんありがとうございます。

 本日はこの辺で

                        お疲れ様でした。

1/28/2012

15インチワイドリム入荷しました

ユーロ安なのでヨーロッパへスペシャルオーダーをかけて少量ですが15インチワイドリムが入荷しましたのでお知らせいたします。

 15×4,5J 40穴 ステンレスポリッシュ。
 リムをオフセットさせてでもタイヤをブリッとさせたい方はこちらのリムをお選び下さい。

 価格は税込み¥55650です。(業販価格はお問い合わせ下さい)

 15×4,0J 40穴 ステンレスポリッシュ。
 リムをオフセットさせずにチェーンとタイヤが干渉しないギリギリのサイズです。(選ぶタイヤによっては干渉する場合があるのでお問い合わせ下さい)

 価格は税込み¥55650です。(業販価格はお問い合わせ下さい)
 左が4,0J 右が4,5Jとなります。
 チューブ、スポークともに少量ですが在庫していますのでお早めにオーダーして下さい。

1/27/2012

74XL腰下

少し前に映画製作会社から撮影にウチの作業場を使いたいとオファーがあり、こんな掘っ建て小屋で撮影する映画なんて「痴漢電車2」とかかなぁ・・・なんて思っていたらカッチョエエ映画でビックリ!!  何度か打ち合わせをしてはいたんですが、8割方「無かったこと」になるんだろうと期待しないでいたら、あれよはてよと言っている間に正式決定となってしまいました。

 そんな訳で撮影が予定されている3月に作業場が使えないため1週間ほどお休みとなります。 そこに合わせてお店のツーリングを企画したいと思っていますので参加して下さい。

 今のうちにその分仕事しなくてはいけないので作業スタートです。

  ボーリングが終わった74XLのシリンダーを計測していきます。 ピストングループをフリーにしてクランクバランシングに入れるようにするためです。
  計測計測・・・
  ピストンのバリなどと合わせてピストンリングとのクリアランスを計測していきます。
  ギャップの計測・調整まで終わらせたら面取りをして終了です。
  公式に当てはめてクランクバランシングです。
  まずはひたすら計測です。
  計測計測
  計算してダミーウエイトを算出します。
  360°どこでも静止するようにウエイトを合わせましょう。 ビックツインと違って少量で敏感に反応するので注意して作業します。

  ここで冒頭の打ち合わせを。
 お土産いただきました、東京みやげとしてオサレなラジオでよく聞く「東京ばな奈」 ありがとうございます。

 台本によっては脱ぐ覚悟は出来てますって言うのを忘れた事を後悔しつつ作業へ戻ります。
  クランク組み立てたらスポーツなので各部のクリアランスをしっかり確認しておきましょう。
  でもって芯出しです。
  今日の私は気合いが入っているので一気にケースへ組み込みます。  毎回言ってますがエンジンマウントブラッケットを忘れずに。
  さらに気合いでミッションASSYも組み込みます。
念のため各ギヤへシフトできるか確認しておきます。
 これでカム周りの組み立てに入れます。

 今日の作業はこの辺で。





                        お疲れ様でした。

1/22/2012

50FL腰下オーバーホール

1月早々だというのに体調が思わしくなく、マズそうです・・・ 久々にあちこちから血が出てるので落ち着いたら大嫌いな病院へ行かないと後悔しそうですが、落ち着く事なんてあるのかなぁ~

 ひとまず忘れて今週末のお楽しみだけを糧に今日も作業していきます。

  昨年末にお預かりした業者さまからの50FLを今週中に終わらせる目標で作業していきます
 最近思いがけずの重症患者続きでビビリぎみです・・・
  ハデに割れていたマウント部の溶接は済んでいるので仕上げをしておきます。
  それが終わったらレフトサイドのラッピングです。
  続いてライトサイドもラッピングします。
 硬~~いJIMSのレースが入っていたのでラップヘッドくんとはサヨナラです・・・
  仕上がったレースをチェック!なのですが、ここで入っていたベアリングケージがリプロだったので嫌な予感→やっぱりでした。
 追加工をして問題なしとなりましたが、リプロのケージを使う際は注意して下さい。
  カムカバー+カムカバー内に移ります。
 まず最初にカムカバーのドゥエルピンのアライメントを修正します。
  そうしたらカムブッシュを仕上げていきます。
  ここで本日の最高気温に来たと確信して57XLの馴らしへ出発します。
 完全に問題は解決したので、後は距離を重ねてセッティングを煮詰めるだけとなりました!! お天気回復のお祈りも忘れずに。
50FLへ戻ります。
 どこのねじ山も荒れていて、治具を取り付けるのも大変なので、チョット寄り道して各部のねじ山修正+リコイル修理しておきます。
  続いてアイドラー+サーキットシャフト及びブッシングのコンディションも良くないので交換しておきます。
  治具を使ってアライメントに注意してスタットを組み付けます。
 アイドラー側のスクリューにはオイル漏れの対策をしておくと良いです。
  理想のクリアランスに仕上げたブッシングが偏芯していないかグリ~ンと回してチェックしておきます。
  S&Sポンプがついていましたが、純正へ交換したいとの事だったのでポンプの作業へ。

 まずはブッシングのチェックを→ここもアウトでしたが、ここは打ち替えせずにJIMSのオーバーサイズシャフトで対応します。
  当店在庫の純正ポンプをオーバーホール+追加工してS&Sに負けないようにしておきます。

 今日の作業はこの辺で。
山形県のお客様から差し入れをいただきました、ありがとうございます。
 早速リンゴ呼ばれましたが、ものすごく美味しかったです!!


 明日はクランクバランシングをやりますかね・・





                         お疲れ様でした。