4/06/2010

 十人十色、千差万別。 人間の数だけ様々な個性があり、この世に二人として自分と同じ個性の人間は存在しません。

 ですが、私は勝手な価値観で大きく分けて2種類に分類させてもらっています。

 一つは私と同じ凡人タイプ・・こっち側と呼んでいます。  もう一つは天才肌・・あっち側と呼んでます。

 この仕事に就いて様々な方々とお付き合いしたり、古いHDのエンジンやデザイン、音楽や芸術品などに触れているうちにこんな分け方をいつしかするようになったのです。

 後者のあっち側の人たちは脳みそを無意識に全部使って打ち込める程の集中力があるのだと思います。 もちろんその反動も無意識に出るわけで、ともすれば周りの凡人達から「ろくでなし」・「ダメ人間」と言われてしまうこともありますが、私はあっち側の人へのあこがれが大きいのです。

 歴史上の偉人たちのモーツァルトに代表されるような裏のエピソードなんてまさにあっち側の人間の思考で私には到底理解できません。 日本の誇る天才、本田宗一郎氏やポップ吉村氏にしても私生活は「ろくでなし」だったそうです、 私の師匠もそうでした。

 こうでなければ凡人がどうあがいても敵わないようなひらめきは出て来ないでしょうし、呼吸も忘れ、時には寿命も削るほどの集中力を持ってして打ち込む訳ですから私生活に使う余計な余力など残ってないのも納得できます。

 どんなにあこがれても私はあっち側には行けそうにありません。 悲しいですが現実です。

 もうひとかた、日本の誇る天才である長島茂雄氏の数多い名言の中にこんな物が・・「魚へんにブルーと書いて鯖でしょ?」 間違いなく天才です。

 寒暖が激しく、体調維持が大変ですが今日も作業に入ります。

 ロッカーまわり、仮組み点検が終わったのでタップリとグリースを塗りこんで本組みしていきます







 ロックタブも全て折り曲げ、組み立て完了です。








 VL,74スプリンガー問わずこの作業しておきます。

 アクスルスリーブをしっかり固定して






 アクスルシャフトが指の力だけでここまですんなり入れば合格です。

 入らない場合、ロッカースタット焼き付きやほとんど動かないスプリンガーフォークになってしまいます。

 高価なスプリングやものすごいダンパーなど入れる前にしっかり調整して欲しいところです。


 続いてお持ち込みホイールのスターハブ、オーバーホールしていきます。

 純正品でグリスもタップリと入っており、そのまま使えそうですが疑ってかかります。

 昨日のブログがサンタンたる内容だったので今日は盛りだくさんで行きます!


 あっとゆう間にバラバラです。








 ハブ内、よ~く掃除して各部チェック→→良好です。








 インナーパーツも綺麗に洗浄・脱脂してこのとうり。

 この後点検・組み立てに入ります。






 スリーブ全周に渡ってしっかりチェックします。








 合格だったらベアリングの点検です。

 ウゲゲ~、ローラー酷い虫食いでケーシーじゃなく、月面みたいになっているので適切なサイズの新品ローラーでガタを取っていきます。

 やっぱりバラして正解でした。


 新品ですが当然ここのローラーも1個ずつ計測します。

 このローラー、クランクのベアリングとしてナックルからショベル、EVOの初期まで使われているんです。 HD史上一番長生きの純正パーツではないでしょうか?




 この様に全ての補修パーツを揃えてからの作業をお勧めします。







 ローラーまわり完了したのでスター側のスラスト合わせをやっていきます。
 この3枚のコンディション、非常に重要です。 どこかに段がついているとアクスルシャフトを締めこむとホイールの回転が渋くなったりするので磨耗していたら迷わず新品に交換しましょう。



 必ず使用するガスケットを入れて本締めしてサイドスラストをチェックします。  このとき、アウターカバーはつけない事と菊ワッシャーもつけない方がいいでしょう。






 シムを使って調整終了したらグリスを塗って組み立てます。 スターカバー側のスモールコルクシールは新品だと渋くて締めあがってしまう事があるので確認しながら必要であれば調整してあげましょう。

 全て組みあがったら両サイド指の力だけで回るか確認も忘れずに。  めでたく完了です。  この勢いでリヤのハブもオーバーホールしました(リヤは結構な状況でした)

 外見はボロでも中身は完璧! 美学です。

 今日はさらに頑張ります!!

 74ドラムオーバーホールしていきましょう。

 バッキングプレート、激しく歪んでいたので修正しました。  純正なので手を掛けてしっかり治します。



 続いてアクスルスリーブ部のブッシング入れ替え・リーマー合わせをしていきます→→我ながら完璧な仕上がり。







 お次はオペレーティングシャフト(長いので以降はブレーキカムとします)部にブッシングが入るように加工していきます。

 市販のリヤメカドラ用が使えるようにしてあげれば次回以降の交換が容易となるのでそれに合わせて加工して・・・

 バッチリです、これで壊さない限り一生使えます、エコです。


 ブレーキシュー、ブレーキカム当たり面が酷かったので修正してこんなに綺麗になりました。 わかってもらう為に作業前も撮っておけば良かったと少し後悔。  この後ライニング張替えします(リベットは使いません)

 やっぱり修理は楽しいな~



 目を疑いたくなるほどにシャックルが曲がっているので修正します。

 めでたく修正が終わったのでブレーキまわりはこのあたりにして明日に続きをやりましょう。





 MATUさんハイドラ、現状ケイヒンキャブがついているのですがいまひとつ・・(今後説得してリンカートにして頂きます)

 ですが、当面このままで行くのでしっかりとセッティング出ししておきます。このキャブはスロットル半開付近までスロージェットの影響を受けると私は考えているため、町乗りでのプラグの焼けはメインではなく、パイロットで出していきます。

 これからジェット交換して帰りに乗って様子を見ます。


 この辺で本日の作業は終了です、 ちかれた・・・   今日も面接希望の電話が!! ありがたいかぎりです、期待してます。

 今日はこれからスタッフKくんと美味しい物を食べながら月一のミーティングへ・・来月はもう一人増えているといいですね~

                      お疲れ様でした。

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