9/02/2014

セッティング

 何件かメールをいただいたので今日は写真なしで真面目な話を。

 まず、この手の話には絶対はなく、出ている問題に対する答えは一つではないと前置きしたうえで進めさせて下さい。 例えばキャブレターからの吹き替えし(クシャミ)ひとつ取っても点火時期が遅くても出ますし、燃調が薄くても出るといった具合に一つの症状でも原因は様々なのでなかなか難しいのです。 ですが、これは吹き返し方でどちらが原因かは分かるのですが・・
 今回ほとんどのメールの内容が前後のプラグの焼けについてでしたのでその事を少し。

 くどいようですが、絶対ではないのですが、前後のプラグの焼けが揃わない原因はシングルキャブのハーレーの場合、点火時期による場合が多いです。 フロント→真っ白 リヤ→真っ黒の場合は点火時期が早すぎて起こる事が多いです。 当然フロント→真っ黒 リヤ→真っ白の場合はその逆といった具合です。 この症状はキャブレターが原因で起こる事はほとんど無いと私は思います。

 キャブレターが原因での不調の場合は、スロットル開度だったり、エンジンの回転の上昇途中でゴボゴボだったり、何かしらストレスが出るのですが、点火時期が原因での前述のプラグの症状が出る場合は走りには分かりやすい影響が出ないという特徴があります。

 フライホイールに刻まれたタイミングマークできちんと合わせるとサイドバルブに限っては早すぎてしまう事が多いです(全てではないですよ)  それと、よく言われるリンカートはディスクの動きと、アイドルポートの位置のせいで前後の焼けが安定しないという説には私は賛同できません。

 リンカートと言えば、これも質問が多いのですが、S&Sなども含めて固定ベンチュリ・バタフライキャブは思ってる以上にメインジェットのみに全ての仕事が移るのが、かなりのスロットル開度だという事を念頭に置いてセッティングを進めて行くとやりやすいと思います。  極端に言ってしまうと、スロットルのON/OFFの繰り返しで8割開け~全開にはほとんどならない街中の走行はスロー(パイロット)系からの混合気で賄っているので、そこでの異常はハイスピード(メインジェット)は無視した方が良いと思います。

 字ばかりでは飽きてしまうと思うので、今度は写真付きでもう少し詳しく書きますね。


                     お疲れ様でした。

5 件のコメント:

  1. 匿名4/02/2017

    忘れられているかも知れない記事に恐縮なのですが、また時間ができれば追記を楽しみに待っております。

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    1. 匿名さま、コメントありがとうございます。 これは私を含めユーザーさま、メカニック皆共通の課題だと思いますので都合の良い個体が入ったらねちねちと書かせていただきますね。

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  2. 匿名4/08/2020

    過去の記事にコメント失礼します。
    M-35リンカートキャブレターの初期セッティング?は、HIスピードから調整した後LOスピードを詰めていくほうが安定し易いのですか?

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    1.  匿名さま、コメントありがとうございます。 まずキックでエンジンを始動させてある程度エンジンを暖めるわけですからアイドルニードルの調整が先決だと私は考えています。 とはいえM74などと比較してハイスピードの影響を受ける割合の多いM35との事ですからあらかたハイスピード側の位置出しもしておく必要がありますよね。 概ね全閉から1~1,5回転開けでハイスピードニードルのセットをしておいてエンジン始動→アイドルニードルを調整します。 ここから実走行へ入り、ハイスピードニードルを調整していく事になりますが、前述のとうりM35はハイスピードニードルの影響をアイドルニードルが受けますから、ハイスピードニードルを大きく動かしたなら合わせてアイドルニードルも再度微調整しなければなりません。この二つのニードルでどうしても良いところが見いだせない場合はそれ以外の所に問題がある場合が殆どです。 これはあくまでも私個人の意見ですので話半分でテキトーに受け流してください。

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  3. 匿名4/09/2020

    お忙しい中、ご返答ありがとうございます
    やはり、もう少し詰めないと駄目ですね。Loが良い感じと思えばHiが薄かったり、その逆もあり…
    と、思えば両方のバランスが崩れたり。
    なるほど、m35はHiの影響がアイドルにも影響大なのですね…
    参考になりました。

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