9/02/2024

そ~ゆ~ことです

 屁理屈ではなく、人間ですからミスはするものですし、それが原因でのケガってのもこの仕事には付き物で仕方ない部分ではありますが、ポカってのは防げると思うんですよね。

 これまでたくさんの若者と仕事をしてきて、ポカする子はずうっとその傾向は改善されず、しなくて済むケガも多いように思います。

 この作業場には一瞬の油断で一生後悔するような怪我をしてしまうような機械がいくつもあり、ひとつのポカでお客さまの命にかかわる事態になりかねない責任も絶えずついてまわります。

 整備士としての才能ということに関しては私はまったく持ち合わせておりませんが、ポカをする気質は自分の気の持ちようでなんとかなる部分だと思うのでそこだけは常に自分に言い聞かせて作業に取り組んでいるつもりです。


 日曜日にお渡し予定だったスポーツさん、当日の台風予報が外れるかもしれなかったので土曜日に交換しに出勤しました。
 このチェーンをオーダーするときに「リンク数かぞえといて」→「106リンクです」→「絶対?」→「ハイ!!」→「間違いない?」というやりとりがあり、交換時に数えたら104リンクでした💧  この業界で4年も経験してきた人間のやるポカじゃあないですよね・・そういうことです。


 スタージスくんのシリンダー計測から。







 いつものリングギャップ・リングの曲がり・リング溝のチェックが終わったらリングの面取り、シリンダー・ピストン洗浄しておきます。





 バルブガイド製作していきます。







 できあがり💛







 ガイドをヘッドへ圧入する前に怪しいロッカースタッドを。
 全部ではありませんが、数本盛り上がってまいりました状態になってしまっているのが分かりますかね? こうなるとヘッド側のねじ山が壊れてスタッドがせり上がってきてしまっている可能性が高いので一本ずつ規定トルクをかけてチェック→ダメなところは修理して、生きているところは正規のところまで締め込んでおきます。


 入れ替えるにしても締め込むにしてもSHOVELのロッカースタッドは扱いに細心の注意を払う必要があります。
 自信のない方はSHOPさんへ任せることをお勧めします。





 ヘッド温めたりの間にクランクを進めておきます。
 まずはバランシングへ入る前の下準備から。






 旧フライホイールワッシャーを外します。







 NEWフライホイールワッシャーがしっかり座るようにカシメによって変形している部分をまずは板金してしっかりピシッと座るようにしてから。





 あれれ?よく見たらこの車両は’82なので当然90°オイラークランクなんですが・・・






 ついていたクランクピンは120°オイラーのピンでした💧これではピニオンシャフト先端からもらったオイルがコンロッドビックエンドへ流れてきませんね💧💧
 これで組まれてからそれほど走っていなそうなのにあのコンディションだった謎が解けました。
 ガイジンさん、大ポカですよ、たのんまっせ!!


 まるでマシン加工したかのような旧フライホイールワッシャーのコンディションも納得です。






 計測用のワッシャーを組みつけてビックエンドのサイドプレイを計測して使用するワッシャーの厚みを選定します。






 その間にバルブガイド圧入完了。







 NEWワッシャーのカシメも完了したのでラッピングへ移ります。






 計測計測







 ラッピング完了~~





















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