9/23/2024

WL駆動系

 前回の続き。
 駆動系のトラブルで入庫のWLAさん。 症状は1速での発進時にクラッチを繋ぎきった直後にガクンとショックが1発のみ発生するというもの。
 ほぼ毎回発進時にこの症状が出るということでお預かりして数日間通勤で乗らせていただくも、私が乗るとまったく出ないといった困った状況です。
 再度オーナーさまの乗り方を詳しく聞いて、少し乗り方を変えてみてようやく1回だけ症状を体感することができました。

 オーナーさまはミッション内部を疑っていましたが、↑のさまざまな症状からして私はクラッチに問題があるという見立てで着手しました。
 ギヤの欠けなどの場合はそのギヤで走っているかぎり一定周期でそのショックは出続けるはずですし、乗り方でどうこうなる問題ではなく、シフタークラッチのドッグ部に不具合があったとしても同様のパターンになるか、出る症状はギヤ抜けだと思われるので私はミッション内部ではなくクラッチだと判断しました。
 疑わしい箇所を改善して組みつけ完了。


 本日数時間いつもの自分の乗り方ではない乗り方で意地悪く何度もチェックしましたが、まったく症状は出ず、めでたく解決!!と言いたいところですがオーナーさまが乗ったときに出ないようにならないと安心できませんので解決はおあずけです。



 リクエストのシートポストブッシュを。
 まずはシートポストを抜いてグリスがべっとりなので洗浄します。





 穴径を慎重に計測してブッシュを製作・圧入・仕上げ。







 予定外ですがシートポストの状態が非常に危険なのでシートポストをオーバーホールしていきます。






 全バラくんにして再度洗浄







 ガイドの摩耗過多・スプリングの破損・パーツの欠品などなど、私が把握しているかぎり30年はリフレッシュされていないシートポストなので仕方ないですね。





 内部パーツは新品に交換して正しく組みなおしていきます。







 見違えるような動きになって復活しました。







 エンジンオイルの交換をしてWLAさんは作業完了です。

















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